本日はBlackberry Day 2009 というイベントに行ってきました。カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)が出しているBlackberryの展示会です。Blackberryといえば、オバマ大統領も使っているというアメリカではかなりのシェアを持つスマートフォンです。
日本国内ではDocomoをキャリアとして展開しています。主に企業ユーザを対象にしている製品でコンシューマをメインターゲットにしているiPhoneとはマーケットの軸足が違うともいえる製品です。国内でどれくらい普及しているのかというと、Docomoの副社長さんがおっしゃるには3,200社程度が利用中とのことです。国内ではまだまだこれからですね。
海外での大規模な事例ということで、Coca-Cola社が取り上げられてました。メモをとってないのでうろ覚えですが、確か10,000人くらいの営業担当者がBlackberryを利用しており、外出先でメールなどの確認が出来るので緊急事態にも迅速に対応できるようになったという話でした。規模としてはかなりのものです。
このBlackberryの強みというのは、BESと呼ばれる社内に設置するBlackberry用サーバを介して社内情報(MS ExchangeやLotus Notes)をプッシュ型でリアルタイムで受け取ることができるというものです。今までは会社に戻らないとスケジュールやメールの確認が出来なかったのが、社外でいつでも確認できてしまうようになるということで、これは確かにかなりのメリットです。
しかし裏をかえせば、このBESを設置できるほどの企業、それはつまり社内にグループウェアのサーバを設置しており、システム管理者も十分な人数がおり、かつ社外で活動する社員が多い企業でないと、Blackberryをメリットの独自な部分を享受しつつ使いこなすということはできないのではないかと思います。
一応BISと呼ばれるインターネット向けの仕組みもあるので、例えばGoogle Appsとかその他のクラウド系サービスを利用すること事態はできるのですが、iPhoneと較べてそこにはあまり明確な優位性というものは存在しないと思われます。まあ、BlackberryBoldという端末はかっこいいので(特に限定のホワイトはかっこいい)、そこが優位性というのかもしれませんが、好みの問題になってくるので、この方がかっこいいから買うとかそういうレベルの部分になってしまいます。
逆に言うとこのBISというのは中小企業向けのクラウドサービスへのゲートウェイということになりますので、ここから「中小企業はクラウドを使っておけ」というRIMからのメッセージという言い方もできるかもしれません。中小企業はクラウドサービスを活用することにより、大企業と同じ(もしくは使えない大企業と比較した場合はそれ以上の)ビジネス環境が構築できるということになります。
今までのコンピュータの歴史というのは、いわば大企業がその資金力を活かし特権的にコンピュータを利用し生産性を向上させていたわけです。それが徐々にPCなどが小型化していくこととインターネットの普及によって中小企業にも手が届く範囲でコンピュータの利便性を享受できるようになってきた状況です。
つまり中小企業はクラウド技術を上手に活用することにより大企業と同等かそれ以上の生産性の向上が見込めるようになるわけです。この一番の活用の仕方がクラウドサービスにスマートフォンを足した組み合わせです。
どこにいても最新の情報が手に入るというのは、私自身も実感しているところですが、明らかに便利です。私はもうiPhoneは手放せないです。現在のこの潮流というのはインターネットが利用され始めてから初めて、本当の意味でのインターネットの利便性の活用のひとつの到達点なのではないかと考えています。このクラウドとスマートフォンの活用によって生活スタイルも仕事に対するスタンスも多くの人が変わってきて新しい形が生まれてくるだろうと予想してます。
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