2009年11月4日水曜日

Google Enterprise Day 2009 へ行ってきました

本日は、青海にある日本科学未来館で開催された Google Enterprise Day 2009 Tokyo に行ってきました。

日本科学未来館には初めて行ったのですが、巨大な建物ですね...ちなみにあの宇宙飛行士、毛利衛さんが館長だそうです。この科学館はお台場のフジテレビの先の空き地にポツポツと巨大な建物が点在するエリアで、たまにマンションもあったりします。しかし全体的に閑散としていて、荒涼としている印象です。車ではよく走る機会のある場所ではあるのですが、実際に歩いてみるとかなり寂しいですね、この辺は。



たとえば、横浜のみなとみらい地区と比べてみると、あっちは成功例、こっちは失敗例というかんじで幕張よりも失敗しているのではないかというのが悲しいところであります。あの昔日の故青島知事が都市博を中止にしたのがよかったのか悪かったのか、今となってはよく分かりませんが、お台場は広大な土地を残しつつ都心からの微妙な距離も相まって、行くなら車でだな、という気持ちを新たにしました。今日はゆりかもめを使って行ったのです。

さて本題のGoogle のイベントですが、弊社が Google Appsの代理店を行っているということもありまして、やはりちょっと無視できないイベントでありました。

いくつかセミナーを聴いたのですが、その中で個人的に面白かったのが、 Appirio社のJason Parkさんの講演でした。Appirioは米国の会社でクラウド関連のソリューションに特化した企業とのことで、たとえば馴染みのある話では日本郵政のSalesforce導入を行ったようです。これ世界で最大規模のSalesforce導入だったんですね。知らなかったです。

このセミナーでは、Google Apps の大規模導入の事例紹介的な話だったのですが、10,000人規模とかでも4ヶ月〜5ヶ月でリプレイスが完了してしまった事例なんかが紹介されました。工数で時間のかかるのが、クライアント側のメールデータの移行というのは当然なのですが、それよりも重要なこととして、ユーザに対するトレーニング、コミュニケーションの充実に大きな時間を割くことがポイントということでした。使ってもらうのに一番大事なのは経営層も含めたユーザのスポンサーシップというかコミットメントだということで、当たり前といえば当たり前なのですが、使ってもらえなければ意味がないので本当に大事なことだと思います。

先日も某企業にNetSuiteというSaaS型ERPのシステム導入を行ったのですが、基本的にスクラッチからの開発だったり、プログラミングによるカスタマイズを前提としたパッケージシステムの導入というのは、やはり開発部分が一番のリスク要素になってきます。「開発に失敗して全く動かない」というのはシステム屋であれば誰でも(というのは言い過ぎかもしれませんが)経験していることです。

一方、SaaS型のシステムというのは、この一番リスキーな開発を前提としなくなって、多くは設定のカスタマイズで導入ができてしまいます。ここのリスクが減るというのは、システム導入を成功させる上で非常に大きなことです。

このリスクがなくなったことで次のリスクが相対的に大きく見えてくることになって、それが、ユーザのコミットメントになってきたということなのだろうと思います。

ただこれが本来は本質的に最も重要なポイントで、使われなければ全く意味をなさないのは、スクラッチからの開発でもSaaSでも全く一緒でして、そこにフォーカスできるようになったというのは、大きな進化です。ここにフォーカスできるようになることでシステム導入の成功の確率は、より高くなってきました。

しかもTCO的に低コストになるということで、良いことづくめと感じます。時代は変わったというか、これは変化の序章でもっと大きな変化がここ数年で企業システムにおいて表れてくるのではないかと思います。それはまた別の機会にかいてみたいです。


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